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中古マンション投資するなら「一棟」か「区分」か?迷ったらどうする?

公開日:2022/04/15   最終更新日:2022/05/09

老後の資産形成などを目的として中古マンション投資を検討する方も少なくないのではないでしょうか。しかし、マンション投資は投資金額が大きくなる分、仕組みを充分に理解して進めておくことが重要です。そこで本記事では、中古マンション投資における一棟購入と区分購入の違いについて解説します。

一棟と区分の違い

近年では個人投資家と呼ばれる、自己資金で投資を検討する方が増加しています。これまで投資と聞くと、投資や経済に関して専門的な知識のあるプロが、高額な費用をかけて行うものというイメージを持っている方も多かったのではないでしょうか。しかし近年では、個人でローンを組んだり、現金貯金に回している余裕資金を利用したりして、投資をする方も珍しくないのです。

そして、投資には株式投資や投資信託、不動産投資などのさまざまな種類があります。また、不動産投資にあたる中古マンション投資は、投資のなかでも比較的大きな金額を動かす投資方法です。投資金額が大きい分、リターンも大きくなる傾向にありますが、一方でリスクもともないます。そのため、投資に回せる金額や家庭環境などを考慮し、仕組みを理解して慎重に検討することが大切です。

また、中古マンション投資を検討するにあたり、まず購入方法の違いを理解しておくようにしましょう。中古マンションは、部屋単位で購入する区分購入と、1棟まるごと購入する1棟購入という2つの選択肢があります。そして、主に3つの点において違いが挙げられます。

まず、キャッシュフローに大きな違いがあります。キャッシュフローとは、投資した金額に対して得られる収益の流れを指します。たとえば、一般社団法人マンション管理業協会が発表したデータによると、マンション1棟あたりの部屋の数は平均51.65戸というデータがあります。

つまり、1棟購入の場合は、平均で50部屋をまとめて購入することになるのです。したがって、1棟購入の場合は区分購入に比べて初期費用の金額が高額になる分、安定して入居者が確保できれば大きな収益が生まれる可能性も期待できるといえるでしょう。

ただし、マンションを建設している土地と建物のすべてを所有することになります。そのため、マンションにかかる補修やエレベーターの点検・管理費用などのマンションに関わる、すべての費用を負担しなければなりません。

一方、区分購入の場合は、部屋単位での購入となるため、1棟購入よりも初期費用を抑えて不動産オーナーになることができます。ただし、区分購入では修繕積立費や管理費をマンションのオーナーに支払う必要があります。

また、一棟購入と区分購入では、融資を受ける金融機関からの資産価値の評価についても違いが生じます。一般的に投資用マンションを購入する際は、ローンを組んで購入するのが一般的です。

そこで、融資を検討する金融機関は個人の年収や資産などの属性に加え、物件の価値を判断して融資金額を決定します。そこで、区分購入では建物の価値だけを評価されるのに対し、1棟購入では土地と建物の両方で価値が判断されます。

したがって、1棟購入は区分購入よりも融資上限額が高くなる場合がほとんどなのです。ただし、1棟購入で多額のローン返済が残っている状態では、追加のローンが組めなくなってしまうことがあります。そこで、どのような物件を何軒保有したいのか事前に検討し、順序立てて融資を受けることが大切だといえるでしょう。

最後に、空室リスクの違いについても知っておきたいポイントです。空室リスクとは、購入した物件の入居者が決まらない、元々の居住者が退去した後、なかなか次の入居者が見つからないなどで、家賃収入が発生しない期間に対するリスクのことを指します。

たとえば、区分購入で1つの物件しか所有していない場合、入居者がいれば稼働率100%、空室になれば稼働率は0%になってしまいます。そこで、リスクを分散するためにも区分所有のオーナーはいくつかの物件を保有していることが多いのです。一方、1棟所有の場合は、すでに複数の部屋を所有している状態です。そのため、1棟だけの所有でも空室リスクを軽減できるでしょう。

キャッシュフローのシミュレーションをしてみよう

中古マンション投資を始める際、物件の選定が非常に重要です。どんなに安い物件であっても、入居者が集まらない物件では収益を得ることができません。一方、魅力的な物件であっても、ローン返済額が高くなりすぎてしまうと収益が低くなってしまいます。

そこで、買うべき物件かどうかを見極めるには、キャッシュフローをシミュレーションすることが欠かせません。そして、シミュレーションでは、さまざま要素も盛り込み、多角的に検討する必要があります。

まず、用意できる自己資金と金融機関から借りられる融資額を考え、物件に投資できる金額を明確にするようにしましょう。そもそも、物件に投資できる金額が判断できなければ、物件を探し始めることができません。

また、融資金額は借りた額を返済するだけでなく、金利を負担して返済しなければなりません。そこで、融資を受ける金額と金利を含め、毎月どのくらいの返済額になるのかを知っておくようにしましょう。

次に、物件の購入価格もシミュレーションに入れるべき要素です。周辺の物件価格の相場や築年数、導入されている設備を考慮し、適正価格で物件が売り出されているのかを判断することが大切です。相場より高い価格で購入してローンを組んでしまうと、賃料が高くなって入居者が集まらずキャッシュフローが不安定になる可能性があるからです。

さらに、満室になった際の想定年収や空室率もシュミレーションしておきましょう。とくに空室リスクは不動産投資で必ず検討しておくべきポイントです。たとえば、区分所有で1つの物件か所有していない場合、空室の期間は自己資金でローンや管理費を負担しなければなりません。そこで、万が一、空室が続いた場合、何か月耐えられるのかを考え、手元に現金を置いておくことが重要なのです。

最後に、不動産オーナーになり収益が生まれると納税の義務が生じます。そのため、収益をすべて使ってしまっては、最終的に税金が支払えなくなってしまいます。そこで、どのような税金が発生するのかを知り、収益を確保しておくようにしましょう。

融資の仕組みも理解しておくと迷わない!

不動産オーナーになる方は、複数の物件を同時に所有するケースも珍しくありません。その際、融資の仕組みを理解し、失敗のないよう物件を購入することが大切です。

そもそも投資用マンションを購入する際の融資は、個人で住宅を建てる場合のローンとは仕組みが異なります。まず、区分所有の場合は、融資対象者の属性に加えて、投資対象となる物件の評価額によって融資金額が決定します。そのため、区分購入の場合は年収×6~12倍程度が上限になります。

一方、一棟購入の場合は区分購入と算出方法が異なり、一般的に年収×20~30倍までが上限となることがほとんどです。したがって、一棟購入をした後に、区分購入をしたいと考えても、借入額が大きすぎて追加の融資が通らなくなってしまうことがあるのです。そこで、複数の物件の購入を検討している場合は、融資の仕組みを理解して戦略的に購入を進める必要があるでしょう。

 

中古マンションに投資する際、投資額が大きく収益見込める反面、リスクをともなうことも事実です。また、区分・一棟購入の違いを理解し、自分に合う投資方法を選択することが大切です。さらに、マンション投資では、金融機関から融資を受ける方がほとんどとなるでしょう。そこで、借入上限額や金利、審査方法といった点を知り、慎重に検討を進めていくことが大切です。

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株式会社クレドの画像 引用元:https://fudousan-toushi.jp/
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