なぜ不動産投資をする必要があるの?
自分の資産を守る(インフレ対策)
「インフレーション(インフレ)」について皆さんはどれくらいご存知でしょうか?インフレについての知識は、投資をおこなううえで自分の資産や生活を守るために必ず把握しておきたい情報の一つです。
実は不動産投資は「インフレ対策になる」と言われています。ではなぜインフレ対策になるのか、どのような仕組みで対策ができるのかなど詳しく語っていこうと思います。
そもそもインフレってなに?
インフレーション(インフレ)とは、ものやサービスなどの価格、つまり「物価」が上がり続ける現象のことです。そして物価が上がることは、通貨の価値が下がることにつながります。
とはいえ、これだけの情報だとあまりピンと来ないですよね。では簡単な例を挙げてみましょう。
例えば、これまで150円で購入できたチョコレートの価格がインフレ後に300円になったとします。いくら購入したチョコレートが同じでも、2倍のお金が必要になってしまいますね。
つまり通貨の価値は2分の1になり、「お金の価値が下がった」と言われるわけです。
インフレは輸入品の価格が高くなったり、海外旅行費用が高くなるなどのデメリットを持っていますが、反対に輸出が盛んになったり海外観光客が増えるなどのメリットも持ち合わせています。
供給より需要が高まることで、ものの価値が上がり国内企業の収益が増え、従業員の賃金も上がりやすくなります。そうなると国民全体の生活が潤い、消費が活発になって好景気も期待できます。
ところが、インフレがあまりに進みすぎると今度は「ハイパーインフレーション(ハイパーインフレ)」という現象が起きてしまいます。ハイパーインフレとは、通常のインフレに比べて急速に物価が上がる現象のことです。
ハイパーインフレが起きるとどうなるのか?なんと紙幣がただの紙切れ同然の価値になります。
これまでは100円を出せば手軽に買えた食べ物も、ハイパーインフレになると1万円払わなければ買うことができないなんて、ちょっとおかしな話になってくるのです。それだけお金の信頼度が下がると、人々は紙幣を放棄し物々交換に逆戻りし始めるでしょう。
戦後に発生した多額の賠償金の支払いや紙幣の過剰な増刷など、ハイパーインフレが起きた原因は国によってさまざまですが、過去にはポーランドやドイツ、オーストリアがこのハイパーインフレを経験。世界各地で繰り返し発生し、そのたびに混乱が起きています。
直近の事例だと、アフリカ南部の国・ベネズエラで起きたハイパーインフレが挙げられます。ジンバブエでは紙幣の価値があまりに下がってしまったため、「一つのパンを買うのに2,000億ドルが必要」、「100兆ジンバブエドルが発行される」といった状況に陥りました。
実際に、大量のジンバブエドルを腕に抱えて市場に出向く人々の姿が写真に収められ、ネット上でも大きな話題となりました。
このような状況にならないよう、各国政府はバランスをとるために金利を引き上げたり、引き下げたりして調節する金融政策をおこないます。何事もバランスが重要ということがよく分かりますね。
インフレ対策ってどんなことをするの?
さて上記では、インフレとは物価が上がり続ける現象のことで、物価の上昇と同時に通貨価値が下がる特性を持つ、ということをお伝えしましたね。当然のことながら、現金を銀行に預けていたり、手元に置いておくとその価値は目減りしてしまいます。
せっかく現金を持っていても価値が下がってしまったらかなりもったいないですよね。できれば自分の資産を守りたいもの。
そのためにも「インフレ対策」が必要なのです。インフレ対策は、お金をものに替えることで成立します。
例えば、今手元に100万円の現金があるとしましょう。しかしインフレのときにそのまま所持しておくと損をするので、あらかじめ100万円を使ってダイヤモンドに購入しておきます。
そうするとその価値が目減りすることなく100万円の価値を保ったままでいられるというわけなのです。また、将来的に購入した100万円のダイヤモンドが現金100万円以上の価値を生み出す可能性もあります。
今回は例としてダイヤモンドを挙げましたが、その他にも土地や建物、金といったものもインフレ対策に有効的な金融商品です。インフレ対策の際はもちろん、元々資産価値があるものであることが大前提ですが、物価の上昇とともに資産価値が変動するものが理想的です。
インフレ対策に効果的な資産ってなに?
ここまでお読みになった方であれば、インフレ対策には現物への投資が有効ということがもうおわかりでしょう。しかし一口に「投資」と言っても、株式投資や仮想通貨、iDeCo、FXなど本当にさまざまな種類がありますよね。
実はその中でもインフレ対策に非常に効果的と言われる資産がいくつか存在します。ではインフレに強い現物資産について項目ごとに解説していきましょう。
【株式】
インフレに強いとされる代表的な金融商品の一つ、それが「株式」です。
株式を値上がりする前の安いうちに買って、値上がりした時に売る。この仕組みを利用して利益を得ることを値上がり益と言います。
そして値上がり益を期待して株式の取引をおこなうことを「株式投資」と言います。
そもそも株式は事業の運営資金を集めるために企業が発行するもの。企業の業績が良ければ株の値段が上がり、反対に悪ければ値下がりする傾向にあります。
インフレの場合、物価が上昇して好景気になりやすいので、企業の業績や株価が上がりやすい状況になります。つまり、それだけ株式による利益を期待できると言えるのです。
ちなみに、「株式投資にはある程度資金が必要だ」と、ハードルが高い投資のように思われがちですが、実はけしてそのようなことはありません。投資信託を利用すれば100円~1万円くらいの少額からでも投資を始められます。
【外貨】
あらかじめ外貨預金口座を作り、円をドルなどの外貨に替えておくという方法もあります。この場合、海外の財政・金融事情や、治安、国としての信頼性などのさまざまな情報を把握しておかなければならない点が少々不便ですが、「円の価値が下がっているから日本円より価値の高い外貨に替えておこう」と考えるのも良い手段です。
【不動産】
不動産投資は、インフレ対策向きとして人気が高い投資の一つです。土地や建物が無価値になることはまずないので、株や債券などの金融商品よりも安心感のある商品と言えるでしょう。
さらにインフレ時には物価の上昇で賃料が上がり、不動産収益や土地の価格がアップするなどが期待できます。
一般的には時間が経てば経つほど、不動産の価値は下がるとされていますよね。しかし、インフレの影響で土地や建物の価値が高くなれば、中古の不動産でも十分な利益を生む可能性があり、下手に高級ブランドの時計やバッグなどの「もの」を購入するよりもインフレ対策として有効です。
また、不動産投資の場合はローンを活用できるという利点があります。ローンを組むことは「借金をする」ということです。
もちろん借金を利点と言うのには理由があります。
インフレは金利にも大きな影響を及ぼします。2013年に日本銀行が目標にした「インフレ率2%」を例に出してみましょう。
例えばインフレ率2%のときに2%以下の金利でお金を借りたとします。お金の価値が下がっていくインフレの場合はローン残高も価値が下がることになるため、毎年2%ずつ借金が目減りする計算になるのです。
これはお金を貸す方よりも借りる方が得であるということを意味します。インフレ期間中は適切にリスク管理をおこないながら、多額のローンを組む方がメリットが大きいと言えるでしょう。
ローンを組むことも実は立派なインフレ対策の一つなのです。
購入した不動産は自宅としても活用でき、万一ハイパーインフレになってしまっても居住地を確保できます。不動産投資は将来性のある選択肢と言えるでしょう。
自分の時間を守る(不労所得)
不労所得というと苦労することなく資産を形成できる、特に何もしなくても楽に稼げるというイメージはありませんか?「労働をせずに」というイメージが先行しがちですが、当然ながら不労所得で収入を増やすには、ある程度のリスクを背負ったり将来的な収入のために先行投資をしたりする必要があります。
ここからは不労所得を得るにはどんな方法があるのかや、不動産投資によってどんなメリットがあるのかなどのよくある疑問に焦点を当て、これから不動産投資を始めてみたい方や、老後のための資産形成をお考えの方に向けて不動産投資や不労所得に関する情報をご紹介します。
働き方改革で副業OKの時代に?
近年、副業を認めている企業が少しずつ増加しています。これには政府が取り組んでいる「働き方改革」が大きく関わっています。
そもそも働き方改革とは国民の過重労働を防ぎつつ、自由度の高い柔軟な働き方ができるようにおこなわれているもの。さまざまな改革がおこなわれている中、2018年1月には副業に関する規定が緩和され、国民はこれまで以上に自分の生活状況やライフスタイルに合わせて収入を増やすチャンスができました。
「副業解禁元年」と言われる2019年。副業を認めている企業は増えているものの、規定が緩和されてから日は浅く、残念ながら副業を認める企業はまだ少数です。
2016年度の経済産業省のデータによれば、副業を認めていない企業は全体の82%ほど。2016年の時点でも、ほとんどの企業が副業を認めていないことが分かりますね。
副業を承認していない企業からは、従業員が本業との両立ができるのか、情報漏えいのリスク、長時間労働の原因になるのではないかなど、心配する声が上がっています。また、貴重な人材が副業先へ流出してしまうのではないかという点を懸念しているケースも多いようです。
確かに、人材は企業にとって重要な財産であり経営資源。企業が抱えるリスクを考えると、日本社会で副業の承認がなかなか進まない理由も納得できるものと言えるでしょう。
しかし今、働き盛りの若い世代を中心に、国民全体の仕事に対する価値観や意識が変わり始めています。これまでよりも労働に関する選択肢が幅広くなることが望まれているのです。
背景には不景気により低所得者層が増加した、子育て世代の共働きの増加、自分の趣味や家族と過ごすためのプライベートな時間とのバランスを重視する方が増加したことなどが挙げられます。
副業の解禁に踏み出せない企業も多い一方で、少しずつではありますが、副業を解禁した企業も増えています。無理なく十分な収入を得るために、自分に合った働き方や収入を得る方法を自由に選択できる将来も近いでしょう。
働きながら不労所得を得る理由
今より収入を増やしたいと思った時、単に仕事量を増やすだけでは得られる収入に限界がありますよね。そんなときはやはり、不労所得で増収をはかることが一番の方法と言えるでしょう。
不労所得とは読んで字のごとく、労働をせずに得る所得のことです。不労所得は自分の手足を使って労働力を提供した分収入を得るのとはまた違い、お金やもの、土地など自分の持っているものを活用して収入を得るというのが特徴。
そのため、収入を得るための「元手」さえあれば誰でも簡単に不労所得を得るチャンスがあります。
働き方改革の一環で副業の規定が緩和された現在、サラリーマンやOLの間では、会社勤めでも資産形成ができるとあって株式投資やFXなど、さまざまな副業が注目を集めています。会社勤めでありながら副業を始める主な理由は大きく分けて2つあるようです。
1つ目は、現在の収入額に満足していないことが挙げられます。「給料が上がらず、生活に余裕がない」、「手取りが安く、貯金もままならない」、「旅行や趣味など自由に使えるお金が欲しい」といった理由から、今の生活に不満を持つ方が多いようです。
これについてはタバコ税、消費税、国際観光旅客税など納税額が増えているにも関わらず、給与が増えないために低所得者は節約せざるを得ない状況になっている点も問題と言えるでしょう。
実際、国税庁が発表しているデータ(「民間企業に属する給与所得者の平均給与」)によると、2008年のリーマンショックで落ち込んで以来、残念ながら2009年から現在(2019年時点)までのサラリーマンの給与はほとんど変わっていません。徐々に回復傾向にあるものの、依然としてリーマンショック以前の2007年の平均給与には届いていない状況が続いています。
2つ目に挙げられるのは、将来や老後への不安です。
子どもの教育費、親の介護、自身の老後など、人生にはお金が必要な場面がたくさんありますよね。そのため、必要な時に必要なだけお金を用意できるようにしておきたいと考える方は少なくありません。
加えて、国民の平均寿命が延びている一方で、年金の支給開始年齢が先延ばしとなり、平均支給額も減額していることも大きな不安材料の一つです。
また、病気や事故による怪我などで長期間働けなくなるといった不測の事態に備えるためにも、副業で収入を増やしておきたいと考える方もいるようです。
どんな方法で不労所得を得られるの?
不労所得を得る方法にはいくつか種類があります。簡単なカテゴリーに分けると、お金・もの・土地(不動産)・権利の4つです。
例えばお金を貸したり、株式などを売買した時の差益で収入を得るのは最もポピュラーな方法です。この方法の場合、貸し倒れや元本割れなどのリスクがつきものなので注意が必要ですが、資産1億円を達成する個人投資家も現れるほど、着実にやっていけば問題なく収入を増やすことができるでしょう。
そして、自分が持っているものを貸し出すことで収入を得ることも可能です。レンタルサービスを提供するサイトや店舗に物品を提供し、レンタル代で稼ぐことも可能でしょう。
もちろん土地や不動産を貸すことで不労所得を得ることもできます。いわゆる不動産投資はインフレ対策にも非常に有効なため、人気が高い投資方法です。
さらに、権利を貸すことで利益につなげる方法もあります。中でも「名義貸し」は代表的。
例えば、飲食店などのフランチャイズなどがこれに当たります。フランチャイズの場合は売り上げに応じて収入を得ることが可能です。
不動産投資のメリットは?
一般的な投資方法としてはもちろん、働きながら不労所得を得るなら不動産投資が特におすすめです。
不動産投資の主なメリットは、次の4つです。
・ミドルリスク・ミドルリターン
・入居者がいれば毎月安定した収入が期待できる
・節税・インフレ対策になる
・運営は専門の会社に任せればOK
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資と言われています。ローンを組んで一時的に借金をつくることになるなどそれなりのリスクはありますが、ほかの投資と比べて値動きが激しくなく、現物資産なので価値が全くなくなるなんてこともありません。
仕組みやリスクをよく理解したうえで、適切な管理を怠らなければ失敗することはなかなかないと言えるでしょう。
また、不動産は所得税の控除が受けられる場合があり、節税効果も期待できます。先述したとおり、資産を守るためのインフレ対策にも効果的です。
そして働きながら不動産で収入を得る最大のメリットは、購入した物件の運営を自力でやらなくて良いという点です。購入した物件は専門会社に管理を委託するため、特に運営のための業務をする必要がなく、自分の時間を自由に使うことができます。
不動産投資は入居者さえいれば安定した収入が望めるということになります。もちろん空室が発生した場合も管理会社が次の入居者の募集までおこなってくれるので安心です。
自分の未来を守る(老後2,000万円問題)
老後の資金は2,000万円必要?
2019年6月3日、金融庁金融審議会の報告書にて「老後の資金として2,000万円の貯蓄が必要」とする内容が発表され、大きな話題を呼びました。テレビや新聞などのメディアでも連日取り上げられ、まさに日本中が大騒ぎと言っても過言ではない状況に発展したのです。
同月10日の参院決済委員会で、安倍晋三首相はこの表現を誤解と釈明。さらに、公的年金の積立運用益が6年間で44兆円になったことを受け、改めて公的年金制度の信頼性と持続性は強固なものであるとの考えを示しました。
たしかに世間の騒ぎ方を考えると、「2,000万円」というワードの強烈な印象だけが独り歩きしてしまっているようにも思えますが、それでも国民の不安が完全に拭えたわけではありません。
「老後のための年金があるのになぜ老後は安泰ではないのか」、「年金を払いながら、別で老後の貯蓄を貯めなければならないのか」と、ネット上でも疑問の声が上がっています。
老後2,000万円問題は本当に問題なのか?
実際、メディアで煽られていた老後2,000万円問題は何が問題なのでしょうか?ニュースを見ているだけでは、何がどう問題で私たちの生活に影響するのか分かりにくいですよね。
年金制度が本当に信頼できるのかを判断するためにはまず、問題の報告書(金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」10ページ)に記載されている統計データを参考にして事実を確認してみましょう。
・高齢夫婦無職世帯の毎月の不足額(赤字)…約5万円 ※厚生労働省調べ
上記のデータは、無職の高齢夫婦のひと月の実収入から実支出を引いた平均値です。年金を受給しながら生活していても大体4万円前後の赤字が発生しています。
ではこのデータをもとに生涯赤字額を計算してみるとどうでしょうか。今回は夫婦無職世帯の平均余命20年~30年と仮定して計算していきます。
・5万円×12か月×20年=1,200万円
・5万円×12か月×30年=1,800万円
この計算結果から、生涯赤字額は約1,200万円~1,800万円ほどということが分かります。
生涯赤字額がこれだけありながら高齢者層がどのように生活しているのか。やはり支給される年金と合わせて退職金や貯蓄を不足分に充てているというのが実態です。
しかし厚生労働省「就業構造基本調査」をもとに金融庁が作成したデータによると、2017年の定年退職者の退職金は、約1,700~2,000万円程度。ピーク時から約30~40%ほど減少してはいるものの、生涯赤字額を上回る金額となっています。
さらに、報告書内では高齢夫婦無職世帯の平均純貯蓄額は2,484万円との記述も見られました。生涯赤字額も退職金も、あくまで平均金額のため、各家庭の細かい実態を把握するのはさすがに限界がありますが、現時点でほとんどの高齢者が年金と貯蓄を使いながら十分やりくり可能な状況にあるということが統計データから分かります。
さて、2019年6月に騒がれていた老後2,000万円問題は、結局のところ何が問題だったのでしょうか?件の報告書の21ページ目にはこのような記述がありました。
(1)長寿化に伴い、資産寿命を延ばすことが必要…夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ20~30年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1,300万円~2,000万円になる。この金額はあくまで平均の不足額から導きだしたものであり、不足額は各々の収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる。
引用元:金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf
いかがでしょうか?確かに上記で計算した生涯赤字額はおおむね報告書のとおりの結果になりました。
厚生労働省の計算で生涯赤字額1,300万円~2,000万円になるのに対し、高齢夫婦無職世帯の平均純貯蓄額は2,000万円以上なのですから、年金と合わせれば十分に生活できるレベルと言えるのです。
つまり世間で騒がれているような「これからさらに2,000万円の貯金をつくらなくてはならない」というようなイメージは全く幻想に過ぎないということです。
加えて報告書は「あくまで平均額から導いた金額である」ということにも言及しています。したがって、「老後資金2,000万円問題」は取り立てて騒ぐほど問題にするような部分はなかったと言えるでしょう。
結局年金は信頼できるの?心配すべき点は?
そうはいっても私たち国民にとって気になるポイントは、そもそも年金が信頼できる制度として成立しているのかどうかです。特に生活が苦しい中なんとか年金を支払っている人々にとって、年金制度が信頼に足るものなのかは非常に重要な問題でしょう。
①2019年度の出生数…86万4,000人
②平均寿命(2018年時点)…男性:81.25歳/女性:87.32歳
※上記のデータは厚生労働省の調査によるものです。
最初に①のデータを見てみましょう。
①のデータからわかるのは少子高齢社会が予想以上に加速しているということです。厚生労働省の研究機関の想定より2年早く、出生数が90万人を割り込んでいます。
ここで頭に置いておきたいのは日本の年金は「世代間扶養」という仕組みでできているということです。世代間扶養とは、現在働いている世代が納めた保険料を高齢者世代の年金に充て、現在働いている世代が高齢者世代になった頃、次の世代が保険料を納めて年金を負担するという仕組みです。
毎年の出生数が90万人以下まで低下していることに加え、②のデータを見てみると国民の寿命が延びていることが分かりますね。つまり、将来の年金を負担する世代は減っているにもかかわらず、受給者ばかりが増えている状況なのです。
急速に進んでしまった少子高齢化によって年金をもらえる金額に差ができてしまう、いわゆる「世代間格差」が生まれているという現状もあり、2011年の国会では「40歳以下の世代は受給額が負担額を下回る傾向が強い」とする内容の答弁も見られました。
さらに、段階的に年金支給開始の年齢が先延ばしになっていることも無視できないポイントです。実際、以前は60歳から支給されていた厚生年金も、原則65歳に引き上げられました。
そうなるとより一層受給することが難しくなってきます。いくら国民の平均寿命が延びているとはいえ、年金を払っても受給前に寿命を迎えてしまい、1円ももらえないなんてことも珍しくなくなるかもしれません。
【結論から言うと…】
上記の点を踏まえて結論を言うと残念ながら「年金を完全に当てにしてはならない」と言えます。
たしかに2019年時点での年金制度は国民が老後を送るための役割を十分に果たしていますが、人口の減少による世代間格差、長寿命化による年金受給者の増加、年金受給開始年齢の引き上げといった点から見ると「年金があるから安心」と簡単に言える状況ではないということです。
老後に備えるにはどうしたらいいの?
老後の生活を安心して送るためには、若いうちに将来のライフプランを立てておく、あるいは年金とはまた別に自分で貯金したり普段から節約するなどの工夫が重要です。
さらに、今回老後資金2,000万円問題で話題となった報告書(金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」21ページ)に記載されているように、「長寿化に伴い、資産寿命を延ばすことが必要」です。
自分や家族の未来を守るためにも、人生において早い段階での資産形成・運用はもちろん、不動産投資など年齢を重ねても無理なく長く続けられる収入源を確保しておくと良いでしょう。
その他のメリット
今回は不動産投資をなぜおこなう必要があるのか、その理由を「自分の資産・時間・未来を守るため」の3つに絞ってご紹介しました。少しおさらいになってしまいますが、これまでご紹介してきた不動産投資のメリットについてまとめてみましょう。
【自分の資産を守るため】
インフレ時に所持しているだけでは目減りしてしまう現金。その代わりに現物資産を購入することで目減りを防ぐ効果があります。
株式や債券などインフレに効果的な金融商品は複数存在していますが、その中でも無価値になることがない不動産は特にインフレ対策に強い資産として人気が高いようです。
また、ローンを借りる方がお得になるインフレ期間中は、多額の資金を要する不動産の購入に向いていると言えます。
【自分の時間を守るため】
不労所得を得る方法として不動産投資が人気なのは、大きく4つの理由が挙げられます。
1つ目はミドルリスク・ミドルリターンであること、2つ目は入居者がいれば安定した収入を得られること、3つ目は節税・インフレ対策に効果があること、そして4つ目は自力で運営をおこなう必要がないことです。
適切なリスク管理をしながら空室を防げれば、失敗することなく、毎月安定した収入を得られます。また、所得税控除による節税対策が可能なほか、資産の目減りを防ぐことも可能です。
そして何より重要なのは、働きながらでもきちんと不労所得を得られるという点。不動産の運営は管理会社に任せられるので自分の時間を自由に使いながら資産形成できます。
【自分の未来を守るため】
年金制度への信頼は年々低下しており、多くの国民が将来への不安を抱えたまま生活しています。実際に年金制度は、老後資金2,000万円で心配されているような状態ではなく、現在も十分に高齢者の生活を支える制度として運用されています。
しかし、人口減少など今日までさまざまな問題を抱えていることに変わりはなく、依然として年金制度への不信感は拭えない状況が続いています。私たち国民は自分の老後の生活や将来を守るため、不動産投資などを活用しながら自力で資産を形成し、備えておく必要があります。
【最後に】
いかがでしたでしょうか?不動産投資をおこなう必要性やメリットがご理解いただけたかと思います。
ゆとりを持った幸せな生活を送るにはある程度資産が必要です。そのためには不動産投資を活用した資産形成が有効なのではないでしょうか?
不動産投資のメリットは何と言っても運用の手間がかからない点でしょう。オーナーになっても自力で管理することがないので、働きながらでもチャレンジできるだけではなく、初心者でも手を付けやすい投資です。
セミナーやイベントなどを実施し、積極的に情報発信をおこなっている会社も多くあるため、業界をよく知るプロから情報を集めやすい投資とも言えます。
-
引用元:https://fudousan-toushi.jp/豊富なサービスとリーズナブルの両立 頭金0円でも毎月プラス収支で運用できる物件の仕入れ能力とコンサルティング能力を兼ね備えています。 賃貸管理のフォローも手堅く、一般的な賃貸管理代行手数料は不透明な追加請求はなく3,500円で、その他90%家賃保証、95%空室保証、設備保証サービスや滞納保証等は自分で選択することができます。