中古物件を投資目的で購入する際のチェックポイント
近年、中古マンションをはじめとした中古物件投資が流行しつつあります。しかし、中古物件を投資目的で購入する場合は、室内・建物・周辺環境などを正しく把握する必要があります。それらのチェックポイントを把握して、内覧時にしっかりと確認しましょう。本記事を参考に、投資目的の中古物件購入を後悔のない形で進めてください。
室内のチェックポイント
物件購入時や賃貸物件の選定時には、室内の以下のポイントを確認することが重要です。
チェックポイントは、下記のとおりです。
日当たりや眺望
日当たりや眺望は、入居者の満足度や入居率に直結する重要な要素です。
とくに部屋が明るい場合は第一印象がよくなり、安定した賃料収入が見込めます。ただし、窓やバルコニー前に駐車場や古い建物がある場合は注意が必要です。
騒音の有無
室内に入る際は、騒音の確認を忘れないようにしましょう。
とくに車両の通行音や近隣施設の音、マンションの場合は他部屋からの音が気になることがあります。窓を開けた場合と閉めた場合での音の違いを確認し、可能であれば時間帯や曜日を変えてチェックすることが望ましいです。
クロスの汚れや床のへこみ
クロスや床の状態も重要な確認ポイントです。
これらを見落として購入すると、購入後すぐに修理が必要になる場合があります。中古物件では現況での取引が多いため、修繕が必要な場合は価格交渉を検討するのも一案です。
水回りの清潔感
水回りの清潔感は入居者に大きな影響を与えます。
場合によっては交換を検討する必要があります。水が使用可能であれば、水圧や水漏れを実際にチェックするのがおすすめです。
設備の年式と不具合
トイレ、浴室、エアコンなどの設備は年式や状態を確認する必要があります。
不具合がないかを目視でチェックし、年式についても注意してください。古い設備の場合、交換が必要になるリスクがあるため、購入前に検討材料とするべきです。
建物の傾き
建物が傾いていないかも重要なチェックポイントです。
室内にビー玉を置いて簡易的に確認できます。建物全体が傾いている場合、大規模な修繕が必要になるため、購入候補から外すことを検討すべきです。
建物のチェックポイント
物件を選ぶ際には建物全体の状況を確認することが重要です。
以下に、主なチェックポイントをまとめます。
外壁のメンテナンス状況
外壁の状態は、戸建て・マンション問わず確認が必要です。
外壁の傷みを放置すると雨漏りの原因になる可能性があります。とくにマンションでは、10数年に一度、大規模修繕工事が実施されるため、管理組合の財務状況や修繕計画を確認しましょう。
雨漏りなどの修繕履歴
過去の修繕履歴を確認し、雨漏りや大規模修繕があった場合、その原因について詳しく調べることが推奨されます。
雨漏りがあった建物では、見えない箇所で木部の腐食が進行しているケースも考えられます。
駐車場の状況
戸建てでは駐車場の有無が賃料に影響を与えることがあります。
車両が乱雑に停められていたりゴミが散乱している場合、居住者同士のトラブルに発展するリスクが考えられるため注意が必要です。
エントランス・共用部の管理状態
マンションでは、エントランスや共用部の管理が行き届いているかを確認しましょう。
これらの場所はマンションの「顔」とも言える重要な部分です。管理が不十分な場合、管理組合が機能していない可能性や、管理費が不足している場合があります。
ゴミ置き場の整頓状況
ゴミ置き場の清潔さも重要なポイントです。
整頓されているゴミ置き場は、管理が行き届いている証拠です。一方で、ゴミ置き場が乱雑なマンションでは居住者のルール違反やモラルの低さが懸念されるため、生活環境に影響を及ぼす可能性があります。
周辺環境・その他のチェックポイント
物件を選ぶ際は、建物そのものだけでなく、周辺環境も重要な要素です。
以下のポイントを確認することで、長期的な住みやすさや投資価値を高めることができます。
駅からの距離
不動産投資において駅からの距離は非常に重要です。
入居者は物件を決定する際に実際に歩いて確認することが多いため、図面上の距離だけでなく、実際に現地を歩いて距離感を確かめましょう。
スーパーやコンビニの有無
周辺の生活利便性も重要です。
近隣にスーパーやコンビニがある物件は住む人にとって便利で、人気が高いです。日常的に利用する施設が近いことで住み心地がよく、物件の価値も高まります。
治安のよさ
治安のよさは、とくに女性や家族にとって非常に重要なポイントです。
治安が悪い地域は入居者の選択肢が限られ、入居者がなかなか決まらないこともあります。地域の治安状況を確認し、安心して住める場所かどうかを評価することが大切です。
賃貸需要の高さ
賃貸需要が高いエリアは投資としての成功率が高いです。
エリアにどのような層が多いかを把握し、それに合った物件を選ぶことが重要です。購入を検討しているエリアの賃貸市場の動向や、将来的な需要予測を調査しましょう。
ハザードマップの確認
日本は自然災害が多い国であり、ハザードマップを確認することは不可欠です。
宅建士による重要事項説明でハザードマップの説明が行われますが、そのタイミングでのキャンセルは難しいため、事前に確認しておくことが推奨されます。洪水、土砂災害、地震などのリスクを考慮し、安全な場所かを見極めましょう。
売主の売却理由
中古物件を購入する際には、売主の売却理由を確認することが重要です。
売却理由がネガティブである場合、周囲の環境がよくない、設備に問題があるなどの可能性があるため慎重な判断が求められます。売主の理由を理解することで、購入後のリスクを予測し、適切な判断を下すことができます。
オーナーチェンジ物件のチェックポイント
最後に、オーナーチェンジ物件の購入時に注意すべきポイントを解説します。
賃借人が入居中の物件を購入する場合、現地内覧が難しいため、関連資料をもとに情報を収集することが重要です。以下に、オーナーチェンジ物件のチェックポイントを紹介します。
管理会社から物件関連書類を受け取る
まず、管理会社から物件関連の書類を受け取ることが基本です。
建物の修繕履歴、設備の修理履歴、賃貸契約書などの過去の管理状況を詳細に把握することで、購入後のリスクを減らせます。次に、賃借人に関する情報を確認することが必要です。
賃借人の属性は、入居者の職業や年齢、支払い能力などを指し、属性が良好であれば賃貸経営が安定しやすくなります。ただし、賃借人の個人情報はプライバシー保護のため、すべて開示されるわけではありません。
入居期間
入居期間もチェックポイントのひとつです。
長期間の入居は、賃借人が今後も居住を続ける可能性が高いことを示唆します。とくに賃貸契約を最近更新した場合、短期的な退去リスクが低く、安心材料となります。ただし、入居期間とともに家賃の適正さも確認することが重要です。
一般的に長期間入居している場合、賃料が相場よりも高めに設定されているケースが多いです。このような状況では、賃借人が退去した際に同等の家賃で新たな入居者が見つからないリスクがあり、投資の利回りが低下する可能性があります。
過去のトラブルの有無
さらに、賃借人の過去のトラブルの有無も事前に調べるべきです。
過去にトラブルが発生している場合、再発のリスクを考慮し、必要に応じて賃貸管理会社に業務を委託するなどの対策を検討することが望ましいです。トラブルの内容によっては、購入を見送る選択肢もあり得ます。
まとめ
中古物件を投資目的で購入する際は、室内の状態、建物の維持管理、周辺環境などの重要なチェックポイントを見逃さず確認することが不可欠です。室内では日当たりや騒音、水回りの状態、設備の年式を点検し、建物全体では外壁の状況や修繕履歴を確認します。周辺環境も駅からの距離、治安、賃貸需要の高さを評価し、将来的な投資価値を見極めましょう。オーナーチェンジ物件の場合は、賃貸契約書や入居者情報、過去のトラブル歴を徹底確認し、リスクを減らすための準備を整えることが大切です。細部のチェックを怠らず、慎重な判断を下すことで、後悔のない投資が実現できます。
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引用元:https://fudousan-toushi.jp/
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