東京の中古マンション投資でどれくらいの利益が期待できる?
国税庁が行う民間給与実態統計調査によると日本のサラリーマンの平均給与は約420万円であり、これは1997年の467万円という水準と比較して40万円程度下がっていることが見て取れます。
このように給与が伸びない状況においては投資によって収入を確保するということを選択肢として考えることになるでしょう。
東京の不動産需要に関する人口動態について
今回は東京という土地に着目して不動産投資を行うことから、この地の状況をみていきましょう。
まず人口動態ですが、地方都市は人口減少が課題となっており、増加策が施策の中心となっている状況なのに対して、東京には人口が流入するなどして増加する傾向にあります。具体的には東京都が出している人口推移の予測によると2015年に1,352万人程度とされているのが、その後も伸び続け2025年には1,398万人に達すると見込まれています。
その後も若干の減少があるものの一定数が維持されることで推移していくとされているのです。その詳細を分析すると人の生と死のサイクルである自然増は他とそれほど変わらないのに対して、他の地域から移動してくる社会増が圧倒的に多いという状況にあることが見て取れます。
そして社会増が多いということは、この土地に家や土地をもたない人達が流れ込んできている確率が高いということがいえます。これらの社会増としての流入者の人達に対する住居に対する需要というのは常に存在していることになるのです。
今後の東京の街としての発展について
このように人口動態をみてみると、社会増が増えて東京に人が流入してくることが見て取れます。ではこの人達はどのような場所で暮らすのでしょうか。現在東京においては大規模な再開発が行われております。
これは東京オリンピックに向けた様々な動きの一環という側面もあるのですが、具体的な内容として湾岸区域にタワーマンションがどんどん建てられるという状況に加えて、渋谷駅周辺では大規模複合施設のビルが建つこととなっており再開発が進んでいます。
また、新しい駅である高輪ゲートウェイ周辺も開発が進められており、オフィスやマンションなどの建築がどんどん行われている状況にあります。しかし、このようなめまぐるしく発展を遂げるエリアに他の地域から流入してくる人達が住むのかというとなかなか難しいでしょう。
何よりも物件の価格が高いですし、賃貸物件が出ても家賃が高くて支払うのが困難であるからです。社会増として流入してくる人達は、大学入学の際であるとか、就職の際といった状況で移り住んでくるケースが多数ですので、いきなり高額の物件を借りるということは期待できません。
人口流入者が入るであろう物件の家賃の相場
では、このような属性をもった社会増の人口流入者はどのような物件に住むのでしょうか。大学入学や就職といった属性の場合は通常は単身者として流入してきます。
そして単身者であるという場合はワンルームであれば十分の広さがありますし、この部屋の大きさ程度が払える家賃の限界という面があります。ですので大多数はワンルームのアパート、マンションを探すという状況にあります。この状況を踏まえ、これらの物件の相場とはどのようになっているでしょうか。
この点、葛飾区や足立区などのエリアにおいては約7万円程度で借りることができますが、中央区や港区などの都心部になると14万円から17万円程度までと高額なものとなります。さらに23区から外れて郊外で考えてみると、多摩や八王子などは約5万円という相場であるのに対し、郊外でも人気の吉祥寺がある武蔵野市などは約8万円程度という差が出てきています。
同じような物件でも土地の価格や建設コスト、そして賃貸需要などを踏まえて価格が変わってくるのです。特に郊外の特定のエリアなどは大学の周りの物件といったケースも多々あります。学生向けという固定需要を狙ったものとなっていたりします。
投資するならどのような物件がよいか
このように、社会増の人達の住宅需要がありそれに対応する物件は各エリアにあるものの、家賃の相場が地域によって異なっているというところまでみてきました。
では、次に投資するとしたら、新築マンションと中古マンションではどちらがよいのでしょうか。一般的に言われていることで、新築マンション投資の場合は、物件の建築に関する業者の人件費や広告宣伝費部分までも負担することとなるので結果として投資利回りが低くなるが、新築物件であるので壊れにくく修繕費用というものを少なく見積もることができます。
これに対して中古マンション投資というものは、新築マンションにあるような広告宣伝費等の費用は当初の購入者が負担してくれているので安く物件を購入できるといえ、固定資産税なども物件の経年劣化により安くなっていることを踏まえると利回りは高いものが期待できるといえます。
しかし、物件の傷み具合をよく把握しておかないと、修繕費がどの程度まで膨らんでいくのか見えないので結果として利回りが低下してしまうことがあるというものです。
中古マンション投資の利回りはどの程度
このような一般論を踏まえた上で、新築マンション投資と中古マンション投資の利回りをみてみますと、東京都の新築マンション物件の利回りについては(年間の家賃収入額-修繕積立金などの経費-固定資産税などの税金)/(不動産の購入経費+諸経費)×100という計算式でみて3%から5%程度の利回りが一般的に見込まれる利益という評価がされています。
現在東京オリンピック需要に対応するために、建設資材のコストも高騰傾向にあることや土地の価格も上昇していることなどを踏まえて利回りは低下する傾向にあるという状況です。
これに対して中古マンション投資ですが、中古物件の利回りについて民間の調査会社による調べによると築10年未満では約7%であるのに対し、築10年から20年の物件で約8%と築年数が長くなるにつれて利回りが上昇するというデータが示されています。
具体的に考えると、築15年の物件を諸経費込3000万円で購入したとすると、年間に240万円程度の利益が出る計算になります。何も起きず常に家賃が入り続けたとしたら13年で回収できる計算となります。
中古マンション投資で利益を出すために注意すべき点
このように東京の社会増対応の物件を購入するとした場合に、利回りだけに着目すると中古マンション投資に優位性があるということがいえます。
しかし、この前提となる条件として常に入居してくれているという条件があります。入居率の問題です。この入居率については人はやはり新しい物件に住みたがるもので新築物件の方が入居率は高くなる傾向にあるようです。そうすると中古物件に投資する場合には入居率が高い物件をきっちり選ばないと利益の計算が狂うこととなります。
ではこの確率を高めるためにはどのような点で物件を選べばよいのでしょうか。もちろん様々な要素があるとは思われますが、一ついえることは利便性の高い駅の近くにある物件を選択するということです。
利便性高い駅とは例えば乗り継ぎなく1本で主要な大学や会社があるエリアまで行けるところだとか、何本も路線が来ており様々な方向へ向かっていくのに便利なところという位置づけになります。これらのエリアにおいては、通勤通学などの利便性を考えるとより選ばれやすい物件と位置付けられるからです。
中古マンション投資は、利回りという面では魅力的な側面がありますが、入居率というリスク要素を持つある意味で専門知識が必要な投資という側面もあります。投資を検討される際には実際にその物件を見てみて人の流れや駅までの距離、その駅の利便性などをチェックした上で行われるのがよいでしょう。
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